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早川総代表のコラム

無視できないリスク

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基本中の基本技、フレームによるヘッドロックの解除とアームロックのシーケンスです。

私が指導しているフレームの作り方にも、一つエピソードがあります。

15年くらい前までは、私は手をパー(開手=かいしゅ)にして相手に押し当てていました。しかしロサンゼルスのグレイシー柔術アカデミーを訪れた時に、そこでの練習の際にフレームにおける開手について指摘されました。

「その手はオープンハンドにしては駄目だ。無我夢中の相手がとっさに指を掴んで捻ってきたら折れてしまうよ。」と言われました。

その日以来、私もフレームでは拳を固めるように改めました。実戦うんぬんを抜きにしたスポーツ柔術の練習においても、不要な突き指等を避ける効果があるかなと思いましたので。

組技を究めていくと、開手の方が力が入る技かそうでないかは感覚的に分かります。しかしグレイシーでは拳を作る技が結構あります。簡単なリストリリースの時もそうです。

私は「なんで開手でやらないんだろう?」とずっと思っていたのですが、そんな理由があったんだなとその時に改めて納得しました。力の効率性と天秤に掛けても、無視できないリスクがそこにあった訳です。

そんなエピソードでした。

帯の価値

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ブラジリアン柔術の帯は、他の武道の帯と比べて昇格が難しく、それゆえに価値があるという話をよく聞きます。柔術界の人間もよくその事を内外に話しています。しかし私はそんなこと一度も思ったことはない。こんな話を昨年末の授与式で話しました。

あとで考えると、一度もないというのはちょっと大袈裟でした。今は全く思っていないというだけで、初期の頃、自分が黒帯になった頃くらいまでは確かにそう思っていたかもしれません。

実際、私が黒帯になった時点では、国内に黒帯は中井祐樹先生と吉岡大さんと私の3人しか存在しなかったわけで、狭き門であったことは間違いないです。

そして今のように国内で当たり前のように黒帯が取得できるような環境はなく、海外に出て認められなければ黒帯になる方法はありませんでした。そういった時代背景も大きく影響していたと思います。

先の見えない渦中にいたあの頃を思い出すと、今もたまに夢でうなされることがあります(苦笑)。そして、連盟において国内の環境を整備した2007年以降は、事実上そのような心配はなくなりました。ただし、それと同時に一つの課題も生まれました。

先生がある日「よし、お前は◯帯だ」と言って個人の一存で認定できる帯に、これからの時代、果たしてどのような価値を持たせることが出来るのだろうかと。

柔術人口における黒帯比率は不可逆的に高まり続け、”最も多い帯が黒帯”という時代がすぐに来てしまうわけです。その環境を前提とした価値づくりを、今からはじめておかなければ遅いと思いました。この課題と自分なりに長らく向き合ってきました

そして2009年、それまでに私の中で醸成された、あるいは慣習となっていた帯の昇格基準を精査し、まとめあげ、自分の言葉で表現してみました。それをウェブサイトに掲載しました。

私にはブラジリアン柔術の帯の価値を守ることは出来ませんし、そのような立場にもいません。私にできることはシンプルで、トライフォースの帯の価値を守ることのみです。

その範疇においては、私は帯の価値を守るだけでなく高めることも出来るはずです。みなさんが巻いているトライフォースの帯の価値を高めるための帯制度を、今後も発展させていかなければならない。そう考えています。

みんなの愛ランド

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2019年10月26日にIsland BJJ Ishigaki Basecampのオープニングレセプションパーティーが催されました。

柔術アカデミーとしては、渡辺直由ヘッドインストラクター率いるトライフォース石垣島の名前で活動します。

早川もお招きに預かり、セミナーをやらせて頂くと同時に、パーティーにも参加させて頂きました。東京からはヒデ三好さん、工藤さんたちが駆けつけて下さいました。今回の旅で出会った全てのみなさんを紹介することは出来ないのですが、忘れることの出来ない貴重な旅の記録として、想い出の一部をブログにも残しておきたいと思います。

セミナー集合写真 with 琉球犬のコウちゃん

トライフォース石垣島 渡辺直由代表

早川のセミナーには、アイランドBJJのメンバーの皆さん以外にも、遠方より何人かの方が参加して下さいました。アイランドBJJの共同設立者である住吉さん、比屋根さんにもようやくお会いすることが出来ました。みなさんと一緒に打ち上げも行い、非常に有意義な時間を過ごすことが出来ました。

ひやね牧場 比屋根 和史さん

公営塾長、面白法人カヤック 住吉 優さん

飲み会 with ヒデ三好軍団 featuring タクミさん

レセプションパーティーの翌日は、アイランドBJJ所有の船「柔丸」でのマリンレジャーに参加させて頂きました。幻の島(浜島)に上陸したり、シュノーケリングを楽しみました。元PUREBRED大宮の同期のシュクタツ、中田さん、シュラプネル金古さんご夫妻とご一緒させて頂きました。

幻の島

やわら丸

シュノーケリングはおてのもの 中田さん

足関の鬼 シュクタツ

人生の荒波に揉まれて一度は柔術道場の運営から退いたナオさんが、長い時を経て再びこの道に戻ってきたこと、そして柔術家として自分は一生トライフォースと共に歩みますと言ってくれたことが、私は本当に嬉しかったです。人間、生きててそのような友人には何人も会えるものではないと思っています。

ナオヨシが、もう一度柔術への情熱とハートを振るい起こすことが出来たのは、共同設立者の住吉さん、比屋根さんのお力添え、スタッフのAkikoさんの支え、そしてこのプロジェクトに賛同し協力して下さった全ての皆様あってのことだと思います。本当にありがとうございます。

俺たちまだ始まってもいねぇよ

アイランドBJJスタッフ”美しすぎるフォトグラファー” Akiko Sekiguchi

人間、いつからだって、なんだって始められる、行きたいところがあるなら行けばいい、どこへだって行けるはず。いつからだって冒険は可能なんだ。限界などない。人生は何でも有りなんだ。バーリトゥードだ!

アリアンシ・リオ

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ラ・バンバこと鈴木は今日からブラジルへ渡ります。週末のクリチバ国際で戦ったあとにリオ・デ・ジャネイロへ移動し、短期ではありますがアリアンシの練習に参加させてもらう予定です。

最近の会員のみなさんはご存知ないと思いますが、アリアンシは早川の修行地であり、アレッシャンドリ・パイヴァ師匠から黒帯を授かった場所でもあります。昨年は息子のヴィトーが来日し、トライフォース新宿でセミナーを行ってくれました。感慨深いものがありました。

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ヴィトー&アスリート達

現在のアリアンシ・リオはレブロンという富裕層の居住区域にアカデミーを構えています。私はまだ行ったことがありません。澤田が過去に訪問し、今回ラ・バンバが二人目になると思います。リョーセイも行ったことあったかもしれません。

アリアンシ・リオのエントランス

私が修行していた頃のアリアンシは、イパネマというレブロンの隣り町にありました。ガロッタ・デ・イパネマ(イパネマの娘)という曲で有名な町です。道場の近くに同名のレストランがあり、そこで食べる鉄板焼きのピカーニャ(牛肉の部位)が絶品でした。

アリアンシ・イパネマは、それほど広いとも、キレイとも言えないこじんまりとした道場でしたが、今や世界No.1チームとなったアリアンシの三大マスターの一人であるアレッシャドリ・パイヴァ師匠も、キャリアをステップアップさせ続け、今の栄光を勝ち取るに至りました。

ブラジルは遠くてなかなか足が重いのですが、今生のうちに一度は行ってみたい場所の一つです。

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アリアンシ(旧イパネマ道場)

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リオの気候はカラっとしており、いくらでもスパーリングできました。

野生の証明

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柔術では一つの仮説がよく唱えられています。

センスがあって最初から強い者、あるいは他競技の経験があり最初から強い者は、柔術の技をちゃんと覚えはじめると一時的に弱くなる説です。

これは私自身20年以上あらゆる生徒を指導してきて実際に感じるところでもあります。

理由を突き詰めて考えたことがあります。私の出した結論はこうです。

何も考えずに技が出る者と、何か考えてから技が出る者との差であると。

新しい技を覚えれば、その技を発動するのにコンマ何秒か遅れが出るようになります。理由は、単純に脳や体に技が染みついてないからというのもありますし、技数=選択肢が増えたからというのもあります。

最初から強い人は本能のままに動きまくっていても強いのですが、ある時にやはりどうしても壁にぶち当たります。

柔術の熟練者は、まさにその人間が本能的に行う動作や防御反応を熟知しており、それらを制することが容易にできるため、本能系ファイターはむしろ格好の餌食になってしまいます。

なのでそういった方達が一定のレベルを超えてさらに強くなりたければ、やはり柔術の技を覚えるという作業から目を背けてはなりません。

俺は弱くなったんじゃないか?と感じるのは本当に一時的な期間です。その期間さえ乗り越えればインテリジェントファイターへと生まれ変わることが約束されています。柔術の面白さはそこからです。

壁際ブレーク

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壁際ブレーク後は、トライフォースでは同じポジションから再開するという指導方針を取っています。

しかし自分が有利なポジションで壁際ブレークとなった時「あ、膝立ちからで良いですよ」と言ってリセットして再開してしまう会員さんをたまに見かけます。

これはディフェンスの練習機会を相手から奪ってしまっているだけなので、むしろそうしないであげて下さい。ご本人は遠慮してそう仰ってるのだと思いますが、”相手はきっと不利じゃないポジションから再開したいはず”というのは単なる思い込みです。上達を目指す者はディフェンスの練習をしまくりたいのです。

そして不利なポジションからの再開を指定された側も「◯◯さんは細かいな、最初からやり直させてよ・・・」と思ってはいけません。◯◯さんは良いポジションを死守したいわけでもなんでもありません(笑)。あなたのためにやってくれてるのです。

というわけで、壁際ブレーク後は可能な限り同じポジションからの再開を心掛けましょう。

テクニック検定元年

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ベーシック検定2級 デモ動画(フルスピード)
Basic 2nd grade exam demo video (full-speed)
課題テクニック一覧(Googleドキュメント)

昨年は各支部から本当に多くの会員がテクニック検定にチャレンジしてくれました。テクニック検定元年とも言える年でした。2019年度もさらにこの制度の普及に努めて参ります。

検定に合格された方は、学んできたことへの自信を深めることができたと思います。次のレベルの検定を目指してさらなる学習を進めて下さい。再チャレンジとなった方は、自分に足りない部分と練習への課題を確認することができたと思います。引き続き現レベルのカリキュラムの学習を進めて下さい。

テクニック検定は、インストラクター資格と同様に、テクニックレベルにおいても、トライフォースネットワーク全体である程度の均一化を計るという試みです。何か新しいハードルを設けられたというよりは、むしろ帯昇格の評価方法を一つ増やす制度であるとお考え下さい。漢字検定とかTOEICであるとか、そういった資格試験のようなものであり、この検定に合格しておけばプラスαの評価を得られるという形になります。

出席日数と修了年数が規定を満たしていて、なおかつ検定に合格していれば、ヘッドインストラクターは帯昇格を判断しやすくなります。そして試合に出場することは出来ないが、現在の自分の技能レベル確認したい、あるいは試合以外の目標を設定したい、そういった皆さんの背中を押してあげられるような制度にすべく取り組んでいます。

テクニック検定

柔術列車

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写真はアカデミーに掲示してあるカリキュラムパネルです。

柔術のテクニックを駅に例えると、技術体系と呼ばれるものはそれらを繋ぎ合わせる「路線図」といえるかもしれません。そうなると、柔術スタイルと呼ばれるものは「よく使う路線」と「乗り換え方法」になるでしょうか。

山手線に乗れば、東京の主要エリアをぐるっと一周できるようになります。しかし東京駅へ行くのに池袋駅を起点に動き出すとしたら、山手線ではなく丸の内線を使った方が早いです。しかしどちらの方法でも同じ駅にはたどり着けます。

最寄りの駅に一つの路線しか通ってない町に住んでいたとしても、とりあえず東京駅まで出てしまえば、乗り換えて自由に移動することができるようになります。私にとってはフォールディングポジションが東京駅かもしれません。とりあえず東京駅まで行きたいといつも考えています。

東京駅へは、よく考えたら歩いていくことも、車で行くことも、ヘリコプターで一気に飛んでいくこともできますね。どんな方法でもたどり着けます。そこも面白いところです。自らの手で新しい路線を開通させたり、新しい移動手段を開拓できた時は、至上の喜びを感じます。

柔術路線図に迷われた方は、たどり着けば乗り換えが容易になる「ハブ(ターミナル)駅」への移動をまずは目指して下さい。

エビ関十段

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昨日は久しぶりのエビ蔵クラスでした。

エビ蔵と言えば足関節ですね。ただ実はもともとエビ蔵は三角絞め職人で、古参会員のみなさんはエビ蔵のことをトライアングラーと認識している方が多いと思います。

いつからレッグロッカーになったかというと、膝を悪くしてからです。それからも騙し騙しやっていましたが、遂には両膝ともボロボロになり、機動力が激減し、トライアングルの膝の締め付けも難しくなってしまいました。そこから大きなスタイルチェンジが迫られました。

エビ蔵が選択、というか自ずとたどり着いた場所がレッグロックだったのでしょう。膝が悪いのにレッグロッカーになるという、弱点を逆手に取った技法が今やエビ蔵の最大の武器になりました。

競技を長く続けていれば、大きな怪我を負わずとも、肘や膝、首などは劣化していきます。早川も過去2回くらいスタイルチェンジを迫られ、それを乗り越えてきました。残った武器、体のパーツで、使えるものを使っていくことがサバイバルする秘訣です。

最後の柔術マスター

By | 池袋 | No Comments

マスターカリキュラム検定。初の受験者は山田と澤田でした。磐石のクリアでした。

私としてはSASUKEばりの難易度であると自負していたのですが、99点と100点というハイスコアで、それをあっさり超えて来ました。驚きでした。

彼らに教えた技術は私の全てですが、彼らにとってその技術は今後の核となる部分に過ぎず、それ以上に多くの実戦テクニックを身に着けています。そしてこれからも多くのテクニックを学び、編み出していくことでしょう。

「師は超えられる為に存在している」と偉大なるジェダイ・マスターのヨーダが言っていました。

私の教えた技術も、かび臭い教典となった時には、いつでも燃やしてしまって欲しい。

私は最後の柔術マスターではありません。トライフォースは始まったばかりです。

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