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早川総代表のコラム

暴漢役がむずかしい

By | 池袋 | No Comments

護身術クラスは今クール7回目。次回のレッスンで1クール終了となります。その後はブラッシュアップ期間を設けるためにまた少しクラスをお休みさせて頂きます。

本日は回し蹴り(ラウンドキック)への対処法などを学びました。股関節の固いおじさん軍団にはパートナー(受け手)としての役割が果たすのがしんどい練習です(笑)。

空手などを学んだ経験がない限り、相手が掴まえやすい威力で、横から回す蹴りを出すこと自体がなかなか難しいです。となると、それをキャッチして相手を倒すという練習も難しくなります。

レッスン1から順を追って様々なテクニックを指導してきましたが、やはり最も難しいなと感じたことは、護身術クラスでは暴漢役のパートナーにもそれなりのスキルが求められるということです。これは以前からずっと課題として捉えてはいたのですが、改めて感じました。

柔術式の護身術は、本来はマンツーマンや少数対象の技術指導を基本とし、指導者が暴漢役としてその役割に徹することを前提に作られています。理想としては、指導者側はパンチやキックなどに関しても一定の素養を身につけているべきです。

よって個人的には、グループレッスンとしての護身術クラスは、柔術の入り口として機能しているとは実は思っていません。白帯同士で本格的に学びあえるような代物ではなく、むしろ組技の熟練者なってから学ぶべきものなのではないかと考えています。受け身やフィニッシュ(ストレートアームロック等)も前提として身につけているに越したことがなく、それがあるのとないのとではレッスンの進め方に大きな違いが生まれます。

また実際のシチュエーションでは、型から外れた動きも当然生じるので、組技のスペシャリストでなければ対応出来ないという側面もあります。これはぶっちゃけ話であり、他の護身術流派があまり触れない部分だと思います。スパーリングで本気で取っ組み合った経験がなければ、いかなるコンセプトも技術も絵に描いた餅に過ぎません

グループレッスンとしての護身術クラスの在り方についてさらに考察を進め、より良い内容に詰めてまた2クール目を再開したいと思います。

ファイナルファンタジー

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マスターカリキュラム一覧表

カリキュラム3部作を完成させ、トライフォースオンラインにアップロードしました。

2009年からはじめたプロジェクトなので、本当に疲れました。まだ達成感もありません。これからやっと始まるという感覚です。

振り返ってみますと、まず2009年より当初の5年間はみっちりと構想を固めて、2014年には「ブラジリアン柔術教則本」という形で、ベーシックカリキュラムを書籍&DVDでリリースしました。

ベーシック完成時には、アドバンストが8割、マスターも7割くらいは内容が固まっていたので、書籍の出版後からアドバンストの収録をすぐに始め、2016年にトライフォースオンラインでリリースしました。

そこからさらに1年半掛けて、ベーシックカリキュラムのオンライン版とマスターカリキュラムの収録を続け、無事に全ての動画をリリースすることが出来ました。

体力的にも、撮影メンバーのシフト的にも、収録できる日は週に1日しかなく、その日が雨天やイベントなどで中止になる事も少なくありませんでした。そんな日々が続く中、ようやく終わったなという感想です。

完成させたのは3つのカリキュラム。各30レッスン・150テクニックで全450テクニック、これがおおよその枠組みです。

ただしほとんどのレッスンに、マルチフィニッシュ(1つの技のくくりで2~3種類の技を説明している)の技が2つ以上含まれているので、実際には各レッスンにつき平均8テクニックほど収録されています。

それらのマルチフィニッシュ分を計算に含めると、700種類以上のテクニックがトライフォースのカリキュラムには網羅されています。

私のトライフォース総代表としての大きな仕事が一つ完成しました。

そして、これからやっと始まるという言葉の意味は、トライフォースの技術体系を作り上げることは、手段であって目的ではないという事です。私が掲げた目的、あるいは目標は以下に代表されるものでした。

・持続的なスクール運営に不可欠な、公式教材を作ること。

・白帯から黒帯まで、全ての会員が学ぶべき技術要件を明確にすること。

・アソシエーションの各スクールにおける帯の昇格基準、技術レベルの統合性を維持していくこと。

・統一化、均一化された指導フォーマットとインストラクター育成システムを確立し、マンパワーに頼らない指導体制を構築すること。

・グローバルネーミングを浸透させ、指導者と指導者、指導者と生徒、生徒と生徒、この3つのラインにおいてシンクロニシティを高めること。

・それによりアソシエーション全体の柔術レベルを底上げしていくこと。そして海外でも通用する選手を育てていくこと。

ようやく準備が整いました。目標に向かってさらに前進していきたいと思います。

寝技の違い

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”パスガード十段”こと竹田さんです。ほとんどの会員が速攻でパスされます。ただしコントロールに終始される事が多いので、サブミッションへの移行を積極的に狙えると良いと思います。

やはり競技会のルールを意識しながら普段の練習に取り組むことが大切です。いつも言っておりますが、実際に試合に出る出ないに関わらず、帯の昇格についても私はその視点で評価しています。

一般的には、柔道と柔術の違いについては、立ち技が主体か寝技が主体かという表現がよく用いられます。

さらにディープに、柔道と柔術の”寝技の違い”を人に説明する時には、私は以下の表現を用います。

「柔道は20秒抑え込めば1本勝ちです。柔術は20秒抑え込んだら反則を取られます。」

この説明は、両競技の特性やゴール設定を的確に表していると思います。

動き続けて疲れませんか?

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「早川先生はトップでもボトムでもずっと動いていますがスタミナがすごいですね。疲れませんか?」と聞かれることがあります。そして「私はスタミナがないのでクローズドガードでガッチリ固めたまま終わります。」的な謙遜を述べて下さいます。

しかしこれは大きな誤解をされています。実はクローズドガードでガッチリ固める方が疲れますし、スタミナを消耗するのです。私は全然スタミナありません。

常に脱力して動き続け、フローを続けること、これこそが最も効率的にエネルギーを消費し、スタミナをロスしないための極意と言っても過言ではありません。少なくとも私にとっては。

クローズドガードやハイガード、あるいはモダン系のラバーガードやワームガードで、相手をガッチリと固めてジワジワ攻めている私を見たことがある会員さんはいるでしょうか?おそらくいないと思います。

膠着するからつまらないと思っているとかでは全くありません。クラスで教えていますし。私にとってそれらの技法は、十分なフィジカルとスタミナを持ち、強靭なグリップを持つアスリートのみに許される技法なのです。

試合時間中ずっと同じグリップを維持したり、クローズドガードで攻められる人を、むしろ私はすごいと思っています。

澤田なんかは大得意ですよね。まずサワダバーポジションを5分くらい維持できることが私には信じられません。私なら30秒で乳酸がたまってきて維持出来なくなります。強靭な肉体とメンタルを持つ澤田ならではの技法です。

あと私の場合、実際はそこまで動き続けていないです。休むところは休んでいます(笑)。例えば相手が動いている時には休んでいます。相手が動き疲れて休もうとした時にはこちらが動きます。それを繰り返しています。

休んでいると言っても体を静止させて休んでいるのとは少し違います。必要最低限のディフェンスやポジションメンテナンスを行っているイメージでしょうか。

また、お互いのボルテージが高まってハイスパット(必殺技の応酬)が生じることは避けています。逆に言えば競技会で勝ち抜く為には10分間のハイスパットに応じられるフィジカルとメンタルが求められます。今の私には無理です。

柔術家としてのトレーニングを長く続けると、その進化の過程で、誰しも自分にとって最適なスタイルというものが自ずと身につくものです。私にとっては今のスタイルが最もナチュラルな進化系であるということになります。

ゆくーん

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世界柔術2018の会場にて。かなり久しぶりに会いました。ゆくーん、みくーんと呼び合っています。

たまにはこういう写真を載せておいた方が生徒のみなさんも安心されるのでしょうか。

卒業した身と送り出した身、 二人でやれることはもう一生分やり尽くしたので、今は別々の道に集中しています。

わざわざ会う時間を作っていませんが、会えば5秒であの頃の二人に戻るだけです。

顔を見て元気そうだとやっぱり嬉しいですね。

やるだけやってもうちょい歳を取ったら、縁側で二人で将棋でも差します。

ネバーエンディング・ストーリー

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有志一同による、高橋パパとマサシの黒帯昇格祝いの会に早川も参加させて頂きました。幹事の鹿田さんありがとうございました。

高橋パパは黒帯取得後も何も変わらず練習に来られています。

あの日から何かが変わっていくのか。これからは何を目標に続けていかれるのか。私なりにパパの今後の動向に思いを馳せていました。

待っていたのは若者たちに混ざって共に汗を流すパパの変わらぬ日常でした。

ここからさらに柔術を続ける理由ってなんだろう。パパ自身もきっとその答えを探すために明日も道着に袖を通されるのだと思います。

60代後半からはじまる黒帯ライフ。私達の知らない未知の世界を見せて頂きます。

青春のにぎりこぶし

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TFC vol. 10後の合同スパーリングでは、宇野薫選手と実に20年以上ぶり(?)に手合わせしました。

ほぼ同期ではあるのですが、MMAと柔術という別々のフィールドで活動していましたので、同じ誌面に載ることは良くあっても、練習会や競技の場で絡むことは滅多にありませんでした。

そして、いにしえの奥義である”背中げんこつ”を喰らい、感動のあまり思わずスパー中に宇野さんと会話してしまいました。とにかく嫌~な技なんです(笑)。

かつて様々な練習会において彗舟會(けいしゅうかい)系の方とスパーリングをすると必ずやられました。宇野さんに掛けられるまでこの技(コツ?)の存在そのものをすっかり忘れていたので感動しました。

あとでお聞きすると、ああいった細かいテクニックや、ちょっとした嫌がらせのコツなどは、故・守山先生からたくさん教えて頂きました、と仰られていました。

感慨深いお話ですね。口伝や直伝が誰かによってなされなければ、もはや伝承されることがない小さなコツや技は本当にたくさんあると思います。

私は、なぜ過去にああ教えていたことを今はこう教えるに至ったかとか、気持ちや考えの変遷まで芝本には細かく話すようにいつも心掛けています。

私がある日いなくなった時、私のすべてを知っている人間はおそらく芝本だけになるでしょう。

ローリングスパイラル

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アドバンストカリキュラム「エルボープッシュエスケープ」

トライフォースで使われる用語の中で、類似した表現がいくつかある事にみなさんお気づきかと思います。それらは特にグローバルネーミングというわけではなく、私なりの使い分けの場合も多いです。よく出てくる類似動作の用語に以下の4つがあると思います。

1.ロール
2.ターニング
3.スピニング
4.スパイラル

これらの違いについてご説明します。

1のロールは、自分と相手が一緒に回転して、上下のポジションを入れ替える時に用います。

2のターニングは、自分だけが体を反転させて相手と正対し、上下のポジションを入れ替える時に用います。

3のスピニングは、自分だけが背中でスピンして相手と正対したり、相手の体の上で自分の体をスピンさせて移動する際に用います。

4のスパイラルは、相手と正対するしないに関わらず、自分だけが回転し、あるポジションから抜け出す時に用います。

いかがでしょうか。これまで抱かれていたイメージと合いましたでしょうか。

マスターカリキュラムから新たに「ヒップスクート」という用語が出て来るので少し触れておきます。シッティングガードでお尻を前後左右に動かすあの動作です。アドバンストカリキュラムにおいても、すでにエルボープッシュエスケープで用いています。

技術名称の英語監修をお願いしているダニエルによりますと、スクート、スケート、スライドは、全て似たような意味ですが、スケートとスライドはスムーズに長く滑っているイメージだそうです。それに対してスクートは、素速く短い距離を動くニュアンスになるそうです。

シッティングガードでの動作に当てはめると、スケートやスライドの場合、まるでセグウェイで移動するかのようにお尻でマットの上をスーッと進んでいくイメージになってしまいます。よってスクートの方がしっくり来るのかなと。私もこれまでこの三種類の言葉を何となくバイブスで使い分けていましたが、見極めがはっきりしました。

グローバルネーミングとしては「ブットスクート」の方がおそらくポピュラーです。しかしご存知の通り、ブットは”ケツ”という意味です。あまり上品ではありません。そこでトライフォースでは、お尻を含めた腰回り全体を意味する”ヒップ”と組み合わせた「ヒップスクート」の方を採用することにしました。

七帝柔道ルール

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大宮ボンバイエ(宍戸、野口、山崎、早川、和道、植松)

パラエストラの中井佑樹先生が、2018年3月18日に行われる日大柔道部との合同練習会への参加を、柔術家達に呼びかけて下さいました。トライフォースからも何名かの選手が参加させて頂きます。七帝柔道ルール(高専柔道ルール)による練習試合も行われるそうです。

そこで私も個人的な七帝柔道(高専柔道)との過去の接点を改めて思い返してみました。

初めは白帯の時、BJJ.JAM 2というワンマッチ大会(東京開催)において、東北大学柔道部の方と試合をさせて頂きました。三角絞めのアドバンテージでかろうじて勝つことが出来ました(BJJルールでなければ単なる引き分けでした)。

次の機会はこれも白帯の時、東北BJJ.JAMまで遠征し、東北大学柔道部の有名なOBの方と試合をさせて頂きました。恐るべき猛者でした。ああもこうもなく翻弄され、最後は小手絞りで一本負けしました。

そして次の機会が寝技研究会さんです。これまた白帯の頃ですが、ツテを頼りに(藁谷さんか俊介さん?)何度か参加させて頂いたことがあります。

グレイシージャパン所属(当時)だった原田さんとの練習が印象的でした。お互い一歩も譲ることのない激闘だったことを記憶しています。

最後はパラエストラさん主催の「第1回チーム柔術ジャンボリー」という団体戦でした。私は「大宮ボンバイエ98手」という越境チームを結成し、参戦しました。ルールは柔術と七帝ルールをミックスしたものでした。

私のチームのメンバーは野口威彦くんと端智弘くん(PUREBRED大宮)、矢野卓見さん(烏合会)、丹裕と早川光由(正道柔術)という異色の5名でした。

決勝戦で寝技研究会のみなさんと激突し、個人戦では福澤選手と引き分け、団体戦としては負け越して敗れ、準優勝の結果に終わりました。

(ちなみに翌年の第2回ジャンボリーでは無事団体優勝を果たしました。写真はその時のものです。第1回大会の写真は見つかりませんでした。)

私にとっては、とにかく全てが良い経験となり財産となりました。今回の練習会も良きイベントとなることを願っております。

ハーフガードを許さない

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柔術スタイルのお話です。

私は相手にハーフガードで固められることがほぼありません。

大きい相手にハーフで固められたら、そこからエスケープする自信がそれ程ないのです。50%くらいはパスされてしまいますね。

なので「俺は固めさせないぜ」とかそういうことではなく「固められたらすぐ足を抜かれる」という意味です(笑)。

しかし逆に言えば「徹底的に足を利かせてハーフガードを許さない」これが私のディフェンスの特徴的なスタイルです。

芝本や澤田もそのスタイルを踏襲していると思います。彼らをハーフで固めることはなかなか出来ません。

おそらく多くの人がハーフガードまでは妥協しがちです。ディープハーフとかが得意であればそれで全く問題ないです。自分の庭に仕掛けた罠みたいなものですからね。

私の場合はハーフガードを受け入れてしまうとパスされる可能性がとても高くなってしまうので、無我夢中で足を使い、体捌きを駆使しまくります。

そんなわけで必然的に足が利くようになり、フロントロールとバックロールを繰り返しても平気なジャイロセンサーが備わったのだと思います。

 

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