その1はこちら
アブダビグランドスラムロンドンの翌日はアブダビキングオブマットです。
「グランドスラムとキングオブマット、何が違うの!?」という方もいると思うので簡単に説明すると、グランドスラムはオープンエントリーで誰でも申し込めば出られるのに対し、キングオブマットはUAEJJから招待されないと出られないイベントです。
私はアブダビグランドスラム東京で優勝したのが評価され、招待していただきました。
さて、このキングオブマットはかなり厳しい戦いになることを予想していました。
なぜなら体重が-69kg以下だからです。しかも計量は前々日の金曜日ですので、試合当日の日曜日は実質ライト級くらいの重さの選手もいるでしょう。
私はライトフェザー級でしたら階級を上げて出ることは何回もありましたが、フェザー級以上はもちろんオープンクラスにも出たことがありません。
試合をする前に久しぶりに純粋な「恐怖」を感じました。
キングオブマットは参加者10人をまず5人ずつのグループに分け、上位2名ずつで決勝トーナメントを行います。
私はブラジル人選手3名・オーストラリア人選手1名と同じグループに振り分けられました。
初戦はブラジルの選手と。
ブラジル国内ではフェザー級で数多く入賞している選手、2017年には茶帯で世界王者の実績もあるようです。
結果は1度バスを許し3-0で敗退。
2試合目は前日のアブダビグランドスラムの-62kgで優勝している選手との試合。
躍動感のある動きが持ち味の選手で、ガードをしっかりと作る前にパスを重ねられ13-0で敗退しました。
ポジションを取ってからも動きは止まらずサブミッションを狙われ続けましたが、意地で守り切りました。
3試合目はオーストラリアの選手と。アブダビグランドスラム東京で-69kgで優勝している選手です。
パスの圧力を止めることが精いっぱいで、攻撃に移ることができず0-0のレフェリー判定負けでした。
後から振り返るとキングオブマットで唯一勝機のある試合で、一番悔しい敗北となりました。
4試合目はまたブラジルの選手。
IBJJFの世界選手権でもライトフェザー級の表彰台常連の実力者です。
日本人でも対戦したことある人も多く、みなさん「圧が凄い」と口をそろえて言います。
ですが、いざマットの上で対峙すると体のサイズも大きくなく「あれ?思ったよりも小さいぞ。これは止められるのでは?」と思いました。
試合が始まります。ダブルガードから相手が起き上がり、スタッキングパスから私の帯を持った瞬間でした。急に相手の力が爆発します。
その瞬間のつり上げのパワーはすさまじいものでした。横に回った相手を止めようと手を伸ばして相手の侵入を止めようとしたところ、その腕をストレートアームロックで取られてしまいました。
時間にするとわずか25秒。。。
こうしてアブダビキングオブマットは4戦全敗のグループリーグ敗退という結果に終わりました。
2日連続で試合し、また2日目は短いインターバルで4試合もするというのはなかなかない経験です。
集中力を保ち続けるのに私はとても苦労しました。
決勝リーグに行った選手はみな最後まで高い集中力を保ち繊細な攻防をし続けていたのが印象的でした。
こうして2日に渡るアブダビグランドスラムとアブダビキングオブマットは終了!
恐れていたケガもなく、5日後のプロ柔術ポラリスに気持ちを切り替えます。
その3へ続く
この日のテクニッククラスでは、普段と趣向を変え、使えないテクニック、あるいは使わなくなったテクニックを指導しました。そしてそれを打ち込んでもらい「どう、使えないでしょ?」と言って回りました。
以下の項目について講義をしてみました。ほぼ座学です。
・リアネイキッドチョークは腕を首に深く巻きつける必要があるのか
・オーバーアンダーフック(シートベルトグリップ)は本当に有効なのか
・ループ式クロスチョークをガードから使う意味はあるのか
・アームラップ式クロスチョークは本当に絞まるのか
・ダブルオーバー式クロスチョーク(並十字絞め)は使える技なのか
・マウントからの古典的チョークは使えるのか
・トライアングルチョークとクルスフィクス、どちらを掛けるべきか
自分で話していてなかなか楽しめ、会員のみなさんの知的好奇心も触発できた手応えがあったので、「逆説の柔術技法」というシリーズタイトルでTFオンラインに動画を不定期配信しようと思います。
3月6日から3月16日までに渡ったロンドン遠征から先日無事帰国いたしました。
数回に分けてロンドン遠征記を書いていきます!
ロンドン遠征についての詳しい経緯等はこちらをご覧ください。
3月6日の早朝に羽田空港を出発し、上海を経由し約17時間かけてロンドンに到着しました。
自宅からロンドンでの滞在先までのドアtoドアだと約24時間かかりました。
ですが飛行機移動は度重なる遠征でもはや慣れました。飛行機でもしっかり休んでコンディションは良好です。
今回は初めてAirbnbを使ってみました。滞在期間が長くなるので、キッチンや洗濯機などを使いたかったからです。このチョイスは大正解でした!Ainbnb便利!
ロンドンに到着したのは3月6日(水)の夜でした。
最初の試合、アブダビグランドスラムロンドンは3月9日(土)ですが、UAEJJは前日計量制のため試合前日の夕方3月8日(金)に計量があります。
木曜日は滞在先でゆっくり休み、金曜日の計量もしっかりクリア!
会場のCopper Box Arenaはエリザベスオリンピック公園という大きな公園の中にあり、なかなか豪華な会場でした。日本だと駒沢公園的な場所かな!?

計量の様子
ハヤシユウスケさんに撮影していただきました。
ハヤシユウスケさんのウェブサイトはこちら
そしていよいよ試合当日です。
エントリー締め切り時点では私のカテゴリー、黒帯アダルト-56kg級は7人いたのですが、試合当日には3人に減っていました。。。
なんと試合前日でもカテゴリー変更ができるようです(それアリなんかい!)。
減量から脱落した選手がみんな上の階級へ行っていました(泣)
結局私は2回勝ったら優勝のトーナメントに。
1回戦はブラジルの選手と試合です。ここは試合前に立てていた作戦がバッチリはまりました。
得意のクロスボディアンダーフックパスを2回決め、6-2で勝利!
決勝戦は昨年のIBJJFアメリカンナショナルで敗れているブラジルの選手と。
リベンジをしたかったのですが、足関節の場外逃避とスイープで2点ずつ取られ、0-4で返り討ちにされました。
ロンドン三連戦の一発目、アブダビグランドスラムロンドンは準優勝という結果に終わりました。
この日は銀メダルと準優勝の賞金(1,500ドル)をもらってこの日は帰宅。
いやー、ここは勝ちたかった。。。ですが、試合直後からすぐに気持ちを切り替え、翌日のアブダビキングオブマットに備えます。
その2へ続く
4月からキックフィットネスのクラスが始まります。ミット打ちですっきりと汗を流して頂こうと思います。寝技メインの柔術では使わない筋肉を動かしますので、クロストレーニングとしての効果も期待できます。全く未経験者から参加可能です。
■ スケジュール
火曜 18:30~(45分)
水曜 22:00~(45分)
木曜 18:30~(45分)
■ 内容
・ウォーミングアップ
・ストレッチ
・パンチ&キックのフォーム指導
・ミット打ち
・整理体操
■ ご持参いただく用具
パンチンググローブ。2,000円以内の物からございます。Amazon等で購入可能です。アカデミーでその都度レンタルすることも可能です(500円)。
3/3(日)、鹿児島でセミナーをやらせてもらいました。僕が柔術を始めたところが鹿児島で、ねわざワールド桜島というところに所属していました。今回は、ねわざワールド桜島の代表、石牟禮さんからお話をいただきセミナーを開催することができました。
今回セミナーに参加するのが難しいと言っておられた桜島の元代表の上谷田さんもいらして下さり「成長したリッキーと一本でもスパーリングをやりたかったから」と言って頂けました。スパーリングをしたのですが、上谷田さんにはずっと可愛がってもらっていたので、成長したところを見せることが出来て良かったです。スパーリングをして体を動かすことが出来たので、かなりリラックスした状態でセミナーに入ることができました。セミナー開始前からみんなが優しく話しかけてくれたので、全然緊張しなかったです。
セミナーの内容はハーフガードで、アンダーフックしてからの展開とリバースハーフの二種類を中心にセミナーを行いました。最初はベーシックなクローズドガードへの戻し方などをやり、その後アウトサイドトラップを用いてスイープやバックテイク、またリバースハーフからスイープやサブミッションと順にやっていきました。ほとんどの人が僕のことを知っているので、分からないことがあればすぐに質問などしてくれていたので、僕もやりがいを感じながらセミナーを進行し続けられました。また「これは凄い、これは良い」と打ち込みをしながら言ってくれていたので、気分が良かったです。
2時間セミナーさせてもらったのですが、本当にあっという間で、僕も2時間続けられたということがインストラクターとして成長できたことを感じることができました。
その後は2分回しで休憩なしでスパーリングをしていきました。ドンドン疲れていき、最後の石牟禮さんとのスパーでは全く動けず申し訳なかったです(笑)。
今回もVHTS様提供で商品を出していただきました。オシャレな商品ばかりでしたので、ゲットした方たちは喜んでおりました。VHTS様ありがとうございます。
少し僕が柔術を始めた経緯を書きたいと思います。柔術を始めたのは高校一年生のときです。中学生の時にお父さんが録画していたプロレスの番組を観ると、鈴木みのると永田裕志が戦っていました。それを見て興奮し、凄く感動をしたのを今でも覚えています。そこから学校の友達とプロレスごっこをするようになっていき、初めて覚えた関節技がテキサスクローバーホールドです(笑)。その流れで関節技を極める格闘技をしたいと思っていたところ、父の知り合いに上谷田さんがおり、そこから僕の柔術人生が始まりました。今よりもシャイで内向的、練習後に撮る写真でも緊張しすぎて全く笑えずというヒドイものでした(笑)。
3ヶ月くらいたって、写真を撮る時にふと笑うと上谷田さんが自分のことのように喜んで下さり、周りの人も喜んでくれました。メンバーが本当にいい人しかおらず、練習にもたくさんいけました。そのおかげか高校生活も楽しいものとなりました。こんな感じで自分を変えてくれた場所でセミナーをできたことに本当に嬉しく思っています。またどこかで鹿児島の人たちと会えるのを楽しみにしております。